デザイナーの舞台裏 -個人でアイデアを商品に導く挑戦 10年の軌跡を追うCRUZ製作秘話-

   


(エピローグ) その後、2010年 一通のメールを頂きました。

そのメールはイタリアの国際ゲームコンペ Premio Archimede にて
特別賞に入った日本人の太田博章さんという方でした。

*太田さんの発案ゲーム「MEMOMAT」
:FACE BOOK
:販売サイト

太田さんはCRUZのホームページを見て
ご自身の経験から、CRUZを Premio Archimede に応募してはどうかという
提案と情報を連絡してくれました。

私は太田さんの助けを借りて

コンペの情報から、アドバイス、主催側への連絡や、必要資料等あらゆるご協力を頂き、
2年後(2012年)に開催される Premio Archimede に向けて準備を開始しました。

そして、2012年 Premio Archimede が始まりました。
まずは、書類審査で全応募の中からファイナリスト(最終選考作品)が選ばれます。
その中には、日本人の名前が2名、私と太田さんの作品が通りました。

次の受賞選考の為にプロトを
イタリアに発送し
いよいよ、受賞作品の決定を待つ事となりました。

ファイナリストの作品は授賞選考時にベネチアの会場に展示され
選考日当日に受賞式も開催されます。

生まれたばかりの子供、お金の問題、言葉の問題
様々な問題がありましたが、子供を義母に見てもらい、妻と2人でベネチアへ行く事としました。

英語はまったくできませんでしたが、夜中ベネチアにつき、
ホテルの場所が分からず迷子になっている中
現地の日本人学生に出会い、助けてもらったり、あとはジェスチャーでなんとかなりました。

ベネチアは車が通らない為、雑音がありません。
水路の街であり、水の流れる音と教会の鐘の音が目覚まし時計のようです。
その街並みは全て絵画のようで、こんな世界があるのかと衝撃を受けました。

授賞式当日、不安と期待、夢を抱きながら参加しましたが
残念ながら受賞には至りませんでした。

言葉が分からないので、交流もできず進行内容も分からないままでしたが
最後にCRUZの名前があがらずに終わった事は分かりました。

しかしながら、CRUZに対して関心を抱いてくれる方が多く
大会関係者の方が最も美しいと言葉をくれたり
現地で同じくファイナリストに残った方がファンになって頂き
大会終了後に連絡をくれました。

それは、CRUZを是非商品化したく、英語、イタリア語、スペイン語ができるので
資料の翻訳や、ヨーロッパ現地での提案をサポートして頂けるものでした。

彼の力も借り、商品化に向け1年以上やりとりを行いましたが
結果は難しいものでした。

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2016年

現在でもイタリアのファンの方よりCRUZの状況はどうかと連絡を頂けます。
その他様々な方が私の知らない所でCRUZの事を知っていて下さり応援も頂けます。

そして、商品化について契約が難しいならば自分で作成し販売をしようと決意しました。

原価、ロット、等の問題もあり先は長いですが少しずつ前に進んでみようと思います。



*2016年5月 現時点ではアクリル板とパッケージについて悩みがあります。

【アクリル板】
50個ロット〜で単価1500〜2000
で作成が可能なメーカーを
探しております。

【パッケージ】
部材 を美しく梱包できるパッケージを50〜100ロットで単価500円前後で相談頂けるメーカーを探しています。

もし、ご協力や情報を頂ける方はご連絡頂けると、とても助かります。
どうぞ、宜しくお願い致します。

koshutakahashi@gmail.com

 

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