デザイナーの舞台裏 -個人でアイデアを商品に導く挑戦 10年の軌跡を追うCRUZ製作秘話-

   


決定した進行に沿い正式なビー玉とアクリルを使用したプロトを作成

盤のアクリルを仕入れ、会社にナイショにしつつ弊社試作課にお願いし
ビー玉を気持ちよく押してずらせる溝の深さを検討しながら作成
CRUZアクリル板

ビー玉は色を検討する為、ネット、雑貨屋、ホームセンター、花屋、駄菓子屋等
様々なビー玉を調べ、実際に購入し色や透明感、質感を検討
バーのような薄暗い場所でも認知でき、かつ美しさや世界観に合う物に決定
未だに家には1000個のビー玉が影を潜めています
ビー玉

ネーミングは既存にあるゲーム(オセロ、ジェンガ、ウノ、トランプ)等の
語源を調べた上、日本語、英語、イタリア語、スペイン語等から
ゲームのルールやコンセプトに合う単語をかき集めて検討
意味、発音、文字数や形から「CRUZ」(スペイン語で交差するの意)に決定
マークとしてゲームの内容をアイコン化し作成
CRUZロゴ

パッケージは玩具屋や雑貨屋に行き、どのように店頭に並んでいるかを調査
店員に見つからないように写真をとりつつ情報を収集
中身が見える事、収まりの良い事、ターゲットの趣向とコンセプトに合う
カラーやデザインを検討しサンプルを作成
展開図を描いて作成しても実際にモノを入れた時の隙間で入れやすさが変わり
泣く泣く作り直したりしました
プラシート
CRUZパッケージ

アクリル板が滑らないように敷く台や玉を置く為のケースを作成
台にはゴムの上にホワイトをコーティングしアクリルが鮮やかに光るよう考慮
玉ケースも玉を置いた時に弾かないようスポンジかゴムを考え素材を吟味
同じ黒のゴムでもメーカーによって質感や切った後の断面の美しさが違い
県内全てのホームセンターや東急ハンズで実際に購入し作成しました
ゴム素材
CRUZ玉ケース

説明書は誰でもすぐに始められるようルールを4つの説明で伝えられるようにし
視覚的にもすぐに認知できるようにイラストをデザイン
パッケージと同じ大きさにレイアウトし裏面から見えるようにしまう事で
梱包状態からも説明を見る事ができます
CRUZ説明書

そしてプロトサンプルが完成しました!
盤と玉ケースは長方形に収まりますが自由にレイアウトできます
盤の高さは手を床に軽くおいてビー玉を置きやすい高さに設定
CRUZ写真1

全ての部材は正方形のパッケージに収まるように設計
CRUZ写真2

パッケージに入れた状態はアクリルの美しさを生かしたデザイン
CRUZ写真3

これらのデザインは語り合いながらゆっくりと時間を味わうように
ゲームをする人の情景や笑顔を想い浮かべ作成しました
引きこまれるような美しさ、余計な事を与えないシンプルさ
使う人の事を考えた寸法や素材による機能が注ぎ込まれています

尚、これらの作成に協力頂いたemes氏に感謝致します

 

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